うちの元夫婦は、マンションを購入したことがあります。
諸事情で、そのマンションは手放したのです。家、持ち家か賃貸か、悩むところですよね。
どちらにも、メリットとデメリットがあります。
今日は、持ち家と賃貸のメリットとデメリットを、体験談を交えながらまとめてみたいと思います。
持ち家のメリットは老後の暮らしにある
持ち家のメリットは、沢山あります。
地に足をつけた生活ができる
持ち家となれば、もう転居はしない可能性が高いと思います。
地域に溶け込み、地域に根差した生活が送れます。
子どもが学校を変わらなくていい
私の元夫の元同僚の話です。その仕事は、とにかく転勤が多いんです。
日本中はおろか、海外へ行くこともあります。
その方は、子どもが小さいうちは、一家で転勤をしていました。
が、子どもが小学生になった時に、旦那さん(元同僚)は単身赴任になることにして、家を購入しました。
その家は、たまたまその時に住んでいた地方にあって、夫婦どちらにも縁もゆかりもない土地でした。
「子どもが、学校を変わるのがかわいそうだから」と、言ってました。
住宅の質が高め
私が実際に購入したマンションは、質がよかったです。
このマンション、人気エリアに立っていたので、不動産投資家の人たちがこぞって購入し(一人で4部屋持っていた人もいました)、賃貸に出し、不動産収入を得ていました。
沢山引っ越して、色々なアパートやマンションに住んできましたが、持ち家マンションのグレードには程遠かったです。
もちろん、高額の家賃を出せば違ったかもしれませんが、それは難しかったので無理でした。
設備も、好きなものを選べますしね。
住宅ローンの完済後に住居費の負担が軽くなる
元義母は、持ち家に住んでいます。
元夫の父親は、若くして他界しているのですが、家を残してくれました。
それで、母子家庭でも何とか生活し、子どもを大学、大学院へと行かせることができました。
もちろん、奨学金はもらっていましたが。元義母は、勤め人ではなくて、自営で学習塾のようなものをしてしました。
だから、年金は国民年金だけです。
持ち家だから、それでもギリギリやっていけているのだと思います。
また、友だちのお父さんも持ち家で、国民年金だけで生活できていると聞きます。
老後の生活が安定する
先ほども、老後に国民年金だけでも何とか生活できていると書きました。
まず、経済的に助かります。
そして、高齢になると賃貸を探すのが難しくなるんですね。
県営住宅や市営住宅なども募集を見ると、65歳以上の人は募集対象に入っています。
賃貸で部屋を見つけるのが、大変になるからではないかと思います。
ある市営住宅の募集要項を見た時に、実情を知りました。
そこの市営住宅の募集では、「火事・死亡等があった部屋」が明記されていました。
こうした、いわゆる事故物件は、一人暮らし(単身者向け)用の部屋でした。
一般の賃貸アパートでも、孤独死などがあると事故物件になってしまうのではないでしょうか。
それで、高齢の一人暮らしの部屋探しは難しいのだと思います。
自分の資産になる
住宅ローンを払い終われば、持ち家は資産になります。
住宅ローンを払っているうちは、完全に自分のものになったとへ言えないので、資産と呼ぶのは難しいかなと思います。
他の借り入れの時に担保にできる
他の借り入れ、例えば自動車などを買う際、自宅を担保にすることができます。
持ち家のデメリットは住宅ローンを背負う事
高額の住宅ローンを組まなくてはならない
家を買うのに、現金でポンと買える人はそういないと思います。
住宅ローンを組むことになるのですが、これがくせものだと思います。
うちは、マンションを購入し住宅ローンを組んだ後に、元夫が転職しました。
転職しても、お給料は下がりませんでした。
でも、5年契約の更新制になり、元夫は持病を持つことになったので、契約更新してもらえませんでした。
それに、退職金で払うというのも、ダメになりましたし。
買ったマンションを賃貸に出していたので、何とかなっていたのですが、自分たちで住んでいたら、即ローンが払えない事態になったでしょう。
今の時代、ずっと同じ職場で勤められる保証はないと感じます。
その意味では、いくら低金利とはいえ、住宅ローンを組むのは怖いなと思います。
住居費を下げられない
もし、お給料が下がったら?
住宅ローンの返済が滞る可能性も、無きにしも非ずです。
住宅ローンの返済額は、増えこそすれ、減ることはないです。
だから、住居費を下げることが難しいです。
住み替えが難しい
家は、高額な買い物です。
一回買ったからには、そうそう買い替えできるものではありません。
近所と大きなトラブルになったら?
子ども達が独立して、部屋が余って、管理が行き届かなくなったら?
足腰が弱って、2階建てに住むのがきつくなったら?
私の年上の知人は、50歳を過ぎてから、一軒家から夫婦二人で暮らすのに手ごろな交通の便のよいマンションに引っ越しました。
彼女は、だんなさんが公務員で、50歳を過ぎてからでも住宅ローンが組めました。
もとの家も、ちゃんと売れたそうです。
でも、私の継父の家は、それこそ二束三文でしか売れなかったと聞きます。
継父は、私の母が他界後は、実家がある町に戻り、サービス付き高齢者住宅に住んでいます。
田舎で、交通手段は車しかない場所で一人暮らしをしているよりは安心です。
賃貸なので、家賃はありますが、幸い年金がそこそこあるので、大丈夫なようです。
固定資産税・都市計画税を払う必要がある
家賃は必要ありませんが、固定資産税を払う必要があります。
一軒家なのか、マンションなのか。どんなエリアに住んでいるのか。
にもよりますが、人によっては大きな負担になるかもしれないと思います。
マンションの場合は修繕積立金・管理費がかかる
マンションの場合は、共用スペースや外観などの工事のための修繕積立金が必要です。
他に、管理費も必要です。
住宅ローンに加えての出費なので、地味に痛いです。
うちの持ち家マンションにも、修繕積立金と管理費がありました。
それらは、自分の都合で金額が決まるわけではないので、コントロールできないんですね。意外な盲点でした。
メンテナンスやリフォームにお金がかかる
私の弟は、最近、住宅ローンを完済しました。
しかし、お風呂の床はボロボロだし、他にも修繕が必要な箇所があるようです。
また、私が来てもらっているヘルパーさんは、最近、一軒家の持ち家をリフォームしたそうです。
60代後半ですが、そのローンがあるから仕事や辞められないのよ~。と、笑っていました。
若い時に買った家は、高齢になると住みづらくなる可能性もあると思います。
そんな時に、リフォームが必要になるかもしれません。
賃貸のメリットは住み替えがスムーズな事
引越しが気軽にできるので住み替えが楽
家族が増えて、手狭になった。
子どもが独立して、部屋が余っている。
転勤が多い。
など、ライフスタイルの変化に対応しやすいと思います。
引越し好きの中には、同じところにずっといると飽きると言う人もいる様子です。
うちに来てくれているヘルパーさんで、「5年同じマンションに住んでいて、飽きてきたから引っ越したい」という人がいます。
私の場合、実家暮らしを除くと、最長10年同じ部屋に住んだことがあります。
元夫の転職で、引っ越しました。
余談ですが、元夫の職場の変更で、1年に3回引っ越したことがあります。あれは、なかなかしんどかったです。
住居費をコントロールできる
収入が減った時には、賃料の安い部屋に引っ越すという選択肢もあります。
我が家の場合は、一番多い時の収入と一番少ない時の収入で、3倍違いました。
もし、マンションを賃貸に出さずに住宅ローンを払っていたら・・・と思うと、ぞっとします。
修繕やリフォームの費用負担がない
私が今住んでいる部屋は、普通の使い方をして壊れた場合は、費用負担なしで修理してもらえます。
また、私のマンションの2階に住んでいた足の悪い高齢女性は、脚が悪くてもう階段の上り下りができない。
という理由で、1階のマンションに引越しされました。
もし、自宅だったら、大がかりなリフォームが必要だったかもしれないです。
賃貸のデメリットは老後の暮らしにある
内装や間取りを自由にできない・選べない
例えば、浴室乾燥機を付けたいんだと思った時。トイレを全自動で掃除できるものに変えたいと思った時。オール電化にしたいと思った時。
等々、住んでいて、これがあったら便利だなと思うことは沢山あると思います。
持ち家だったら自由にリフォームできますが、賃貸では難しいと思います。間取りも、持ち家だったら、好きに変えることができますが、賃貸では難しいです。
一生家賃の負担があるので老後に経済的に大変になる
持ち家の場合は、住宅ローンを完済すれば、もう住居費自体は無くなります。
でも、賃貸の場合は、ずっと家賃を払わなくてはいけません。
高齢の年金暮らし、その年金も少ないとなれば、家賃負担は大きな問題になるでしょう。
ただし、公営住宅に入れれば、家賃負担は随分と楽になる可能性はあります。
また、それでも、どうしても生活が成り立たない。ということであれば、生活保護を受ける手があります。
高齢者は部屋を借りるのが難しい
高齢の、特に一人暮らしの場合は、孤独死という問題があります。
大家さんとしては、自分がオーナーの物件で孤独死されるのは、避けたいと思うのではなでしょうか。
また、私のように子どもがいない場合は、保証人を探すのも大変です。
今は、弟に保証人になってもらっていますが、将来的には甥や姪に頼るしかないです。
持ち家と賃貸のメリットとデメリットを比較してみた・体験談ありのまとめ
持ち家、賃貸のメリットとデメリットは、ちょうど表裏になります。う
ちは、持ち家のマンションを購入し、元夫の収入の激減でローンの支払いが難しくなり、マンションを売却しました。
持ち家は、自由度が高いし、老後の心配が少ないところが利点だと思います。
それでも、私は賃貸派です。住宅ローンの支払いに怯えるのには懲りました。
賃貸に出してはいても、不足分は自分たちで払っていました。
あと、借り手が退去した時には、大がかりな改修が必要でした。この費用負担が、厳しかったです。
ただ、この先、保証人がいなくなるかも。と思うと、時々、「家、欲しいー」とは思います。